マカロニえんぴつは今でこそ有名なバンドになりましたが、
やはり彼らにも苦悩の時期はありました。
いまマカロニえんぴつを好きでも、「ヤングアダルト」という曲は知らないという人も
多いのではないでしょうか。
私は一番の名曲はこの「ヤングアダルト」だと確信しています!
特に「夜を越えるための唄が死なないように」というフレーズは
あらゆる苦悩が意味されていると感じてしまうものです。
ボーカルのはっとりさんの熱のこもった声にも胸を熱くさせられますが
今回はその熱い歌詞について、考えていきたいと思います。
「ヤングアダルト」ってどんな歌?
そもそも「ヤングアダルト」とはなにかというと、”若い大人”という意味になります。
学問によって細かく年代の定義は異なりますが、大体20代前後というところでしょうか。
そして冒頭の歌詞はこんな一節から始まります。
夢を見失った若者たちは
希望を求めて文学を
はたまた汗まみれのスマートフォンを
握り締めて詩を書き溜める
作詞:はっとり
作曲:はっとり
うまくいかないバンドマンが、日々苦悩を抱えながらも
良い詩を書いていこうとする姿が描かれています。
この時点ですでに、マカロニえんぴつ自身のことなのでは?ということが想像されます。
更に進んでいくと、このような一節も出てきます。
すべてを捧げた大事な恋は
時間をかけて砂になった
いつかはもしかしたらって
そのインターフォンに
シッポ振ることもなくなった
作詞:はっとり
作曲:はっとり
ここではバンドとしての一面だけではなく、
恋愛でもうまくいっていないようなことが表現されています。
このように夢に向かって頑張ってはいるけれども
バンドも恋愛もうまくいかなくてもがいている「ヤングアダルト」が
主役の歌になります。
歌詞の魅力とポイント
この歌詞が伝えてくれるポイントは大きく下記の2点だと思っています。
- “愛”の大切さ
- どんな状況の時でも”ヒト”は生きているだけで美しいということ
“愛”の大切さ
この歌では何度も僕らには”愛”が必要なんだということが叫ばれています。
僕らに足りないのはいつだって
作詞:はっとり
アルコールじゃなくて愛情なんだけどな
作曲:はっとり
僕らに足りないのはいつだって
作詞:はっとり
才能じゃなくて愛情なんだけどな
作曲:はっとり
上記の2箇所以外にも必ず「愛を探している」とか「愛を集めている」という表現が登場します。
みなさんも経験があるかもしれませんが、
人はうまくいかない時にお酒の力に頼って逃げてしまったり
自分には才能がないからと投げやりになってしまうものです。
でもこの歌でも何度も強く歌われているのは
“愛”があれば明日も生きていられるということです。
そして結果論かもしれませんが、”愛”の大切さを信じて
お酒に逃げず才能のせいにせず努力を続けてきたからこそ
今のマカロニえんぴつがあるということが実際に証明されていると思います。
夜を越えるための唄が死なないように…
冒頭の歌詞のように、何もうまくいっていない時は誰でも自分を卑下してしまうものですよね。
しかし”ヒト”は生きているだけで十分美しいんだということがこの歌では歌われています。
その美しさを、「死」という表現や毎日夜を越えられるかどうかもわからない極限の状態を
意味するような描写で際立たせているのかもしれません。
夜を越えるための唄が死なないように
作詞:はっとり
手首から もう涙が溢れないように
無駄な話をしよう 果てるまで呑もう
僕らは美しい
明日もヒトでいれるために愛を集めてる
作曲:はっとり
これは最後のサビの一節です。
この歌のサビは少し言葉は違いますが、すべて同様に
“僕らは美しい”、”明日もヒトでいるために愛を探す”という表現の歌詞です。
ヒトでいるために愛を探す、つまり、愛があればヒトでいられると
考えていることが感じ取れます。
どんな状況でもヒトは美しい、そしてそれは”愛”を感じることで
心からそう思えるようになるんだという熱い想いがこの歌から伝わってくるのです。
まとめ
今回は歌詞のご紹介をしていきましたが、
この歌詞の意味を感じながらボーカルのはっとりさんの熱い歌い方を聴くと
更に胸にぐっとくるものがあります。
いま、うまくいかない状況にある方も、昔そんな経験をした方も
共感出来る部分は多いのではないでしょうか。
ぜひ熱い気持ちを受け取りたい方は、聴いてみて下さいね!
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